| 玉昌会50周年記念講演会 盛大に開催! |
| 平成19年8月11日(土)鹿児島市の宝山ホールにて、著名な長谷川和夫先生をお招きして、玉昌会50周年記念講演会が開催されました。1300人の方がご参加下さり、「具体例もあるわかりやすい講演」「今後の職務や人生に活かしていきたい」「是非、このような講演を今後も開いて欲しい」などのお褒めの言葉をたくさんいただきました。 このような講演会が盛大に開催できましたのも日頃からご支援いただいているみなさまのおかげと心から感謝申し上げます。 |
| ▼広報用パンフレット |
▼8/17付 南日本新聞の記事
(内容を下記に掲載) |
 |
 |
| 聖マリアンナ医科大名誉教授 長谷川和夫さん講演 認知症内面の理解を |
認知症ケアの第一人者で、認知症介護研究・研修東京センター長の長谷川和夫さん(聖マリアンナ医科大名誉教授)が十一日、鹿児島市の宝山ホールで医療法人玉昌会の五十周年を記念し講演した。長谷川さんは「認知症の理解と予防に向けて」と題し、「早めの診断と、その人が何を考えて行動したか周囲が分かってあげることが大切」と話した。要旨を紹介する。
「認知症」は「認知機能が病気になった状態」という意味。認知機能とは、目や耳から入った情報を過去の記憶に照らして判断し、発信するような情報処理の働き。脳の神経細胞は、言葉の理解、記憶など場所ごとに働きが違う。だから「認知症になると何もかも分からなくなる」というのは間違い。一つの働きが病気になっても、ほかは健康な場合がある。
認知症の診断ポイントは@記憶の低下A認知障害(言葉のやりとりが困難、場所の見当がつかない、手順を踏む作業が困難、お金の計算ができないなど)B生活への支障‐の三つ。物忘れだけでは健忘症。朝ご飯を食べたのに「食べてない」と周囲といざこざを起こすなど、それまでの生活ができなくなったら認知症。それを調べるため九項目の「長谷川式簡易知能評価スケール」というテストを作った。
■原因と予防
認知症には必ず原因の病気がある。約三割を占める脳卒中など脳血管性認知症は、早めに内科的治療やリハビリを受けることで防ぐことができる。また約一割は、硬膜下血腫など外科的な病気と、栄養障害やアルコール・薬物中毒など内科的な病気による。治る場合もあり、なるべく早く原因疾患を調べることだ。
半分を占めるアルツハイマー病は、ベータ・タンパクという異常なタンパクが脳に蓄積して凝集し、神経細胞のネットワークを切断する病気。原因は不明で一番手ごわい相手だ。アルツハイマー病は発病からターミナル(終末期)に至るまで平均八年。アリセプトという進行抑制薬があるので、早く受診して服用を始めれば、症状が軽い状態を維持できる。たばこは危険因子になる。
認知症の予防は@過食や高カロリー食をさけるA肉より魚B野菜・果物を取るC良くかむD運動習慣を持つE日記を付け、体験を思い出すようにする-など。運動や会話、読み書きなど、頭を使う習慣を付けると、アルツハイマー病になっても進行が遅くなる。
■「なぜ」知ること大切
健常者は体験の一部だけを忘れるが、認知症は出来事全体を忘れる。過去‐現在-未来の意識の流れが中断し、現在しか分からない。体験のつながりがなくなり、いつも不安でパニックになる。場所や状況の把握、簡単な道具の操作ができず、はいかいや混乱、間違い行動を起こすようにな
る。
例えば水洗トイレの流し方を忘れ、「何とかしよう」と大便をハンカチで包んで押し入れに隠す。しかられてもなぜなのか分からず、屈辱的な気持ちだけ残る。現場では難しいが、ただしかるのではなく、なぜそういう行動をしたのか理解することが大切。その人が何を考えているか(内面、心、その人の物語)を理解するケアを共通理念としたい。
認知症高齢者の接し方は@「大丈夫」と声をかけ不安感を和らげるA目を見て穏やかに話すB相手のペースに合わせゆっくり話すC説得は避け、相手が満足いくように話す-など。厚生労働省は二〇〇五年から十年で、認知症の人が安心して暮らせる地域づくり運動を進めている。そんな地域が全国に広がってほしい。
はせがわ・かずお 1929年、愛知県生まれ。53年東京慈恵会医科大学卒業 56〜58年米国に留学し精神医学と脳波学を学ぶ。73年聖マリアンナ医科大教授に就任、93年同大学長、2005年から現職。医学博士。
|
▼講演会アンケート結果

|